初心者による(!)インコとオウムのペットガイドです。
2008/01/20/Sun
まさに大型インコの代表選手といってもいいだろう。大きさは300g台後半~600g程度と個体差が大きいが、400g~500gのものが多い。全身灰色だが、尻尾だけは赤く、チャーミングポイントになっている。とはいえ、全体的には地味である。亜種にコイネズミヨウムがいるが、別項でとりあげる。
たいして派手でもないこの鳥が有名、かつ人気者なのはその突出したおしゃべり能力と、賢さによる。おしゃべり能力についてはかなり昔から知られていたが、賢さについてはアイリーン・ペッパーバーグ博士のアレックス君の研究によって学術的に示されたことによって広まった。賢さといってもいろいろあるが、アレックス言葉を使い会話をすることができるのである。物の数、色、形なども理解しており、それを言葉で表現できる。名前を知らないものについては知っている言葉を組み合わせて新たな単語をつくって表現することもできる。残念ながらこのおそらく世界で一番有名なヨウムは2007年に30歳余りの年齢で亡くなってしまった。ヨウムがオウム返しにおしゃべりをするだけでなく、ある程度意思疎通の道具として言葉を用いることは何もアレックスが初めてではない。昔からヨウム飼いにとっては知られていることである。いや、ヨウムだけではなく、言葉を覚えるあらゆるインコ、オウムであれば会話ができる可能性がある。
ヨウムにおいて突出しているのは多くの言葉を簡単に覚え、声色も含めてはっきりと発音できることと、種全体のうちおしゃべりできる個体の割合である。ただ環境が変わると全く話さなくなることが多い。既におしゃべりしている個体を購入しても飼育してからしばらくは全くおしゃべりしない可能性もある。この期間は時として一年近くに及ぶこともある。
言葉を話し出すまでの期間も比較的長く、生後一年前後に集中するようである。それまではあまり話し出しそうなそぶりも見せず、いきなり話し出すこともあるので、なかなか話そうとしないからといって焦ることはない。一旦話し出すと次から次へと勝手に覚えていくことが多い。言葉だけでなく、アラーム、動物の鳴き声、せきやくしゃみ、おならの音などあまりありがたくないものまで覚えてしまうから要注意である。がんばって教えようとした言葉をなかなか覚えないくせに、一回しか聞いたことのない言葉でもすぐ覚えることもある。
大型インコ、オウムを飼育する際、ネックとなってくるのは声の大きさ、うるささであるが、この点においてもヨウムは優秀で比較的静かとされている。しかし、過度な期待は禁物である。確かに最大音量は他の同じ体格の種に比べ静かであろうが、それでも成人男子が大声で叫ぶ程度の音量はあるのである。種として朝夕決まった時間に大声を上げる雄たけびという習性はないというだけである。また他種に比べて鳴く頻度は多いのでひたすらしゃべったり鳴いたりする個体が多い。当然アパートでも安心して飼えるわけではない。個体差が大きいので、購入する際によくその性格を見極めよう。
性格は神経質で臆病な個体が多い。そのくせさびしがり屋でもある。また一人にしか懐かないことが多い。それゆえしばしば噛み癖、毛引きという問題に発展する。噛み癖は臆病ゆえ、防衛のためのことが多く、積極的に攻撃することは少ない。嫌なことをされたり、知らない人物に対して噛むという感じである。もちろん例外はあるが。毛引きも割りと起こりやすく、環境の変化には弱い。脂粉もコッカトゥーほどではないがかなり多いほうであり、喘息、アレルギー持ちの方は飼育を避けたほうがよい。
比較的ネガティブな点ばかり挙げてしまったが、それでも平均的なコンパニオン性はかなり優秀である。個体差が大きいので、どういった個体を選ぶかに全てはかかっているといってもよい。また雛での落鳥率が高いので、一人餌になったもの、できれば一冬越したものを選ぶとよい。性格が出てくるのもこの頃なので、性格を見極める意味でもそのほうが良い。
特にヨウムは神経質で臆病なことがネックとなってくるので、物怖じしない好奇心旺盛な個体を飼えればベストである。生後半年を過ぎても人見知りせず誰の手にも乗る子、どこを触られても嫌がらない子は資質が良い(残念ながらそんなにいない)。お店の看板鳥になっていて誰にも触らせる子、誰の前でもおしゃべりする子はある程度年齢を経ていてもお勧めである。たいていのヨウムはどんなにおしゃべりでも見知らぬ人がくるとお地蔵さんのように固まって静かになることが多いからである。
ヨウムは8,9割おしゃべりを覚えるが、中には全く覚えないものもいるようである。そうなってもちゃんとかわいがってあげれるか飼育する前によく考えていただきたい(あまりえらそうに人のことは言えないのだが)。
たいして派手でもないこの鳥が有名、かつ人気者なのはその突出したおしゃべり能力と、賢さによる。おしゃべり能力についてはかなり昔から知られていたが、賢さについてはアイリーン・ペッパーバーグ博士のアレックス君の研究によって学術的に示されたことによって広まった。賢さといってもいろいろあるが、アレックス言葉を使い会話をすることができるのである。物の数、色、形なども理解しており、それを言葉で表現できる。名前を知らないものについては知っている言葉を組み合わせて新たな単語をつくって表現することもできる。残念ながらこのおそらく世界で一番有名なヨウムは2007年に30歳余りの年齢で亡くなってしまった。ヨウムがオウム返しにおしゃべりをするだけでなく、ある程度意思疎通の道具として言葉を用いることは何もアレックスが初めてではない。昔からヨウム飼いにとっては知られていることである。いや、ヨウムだけではなく、言葉を覚えるあらゆるインコ、オウムであれば会話ができる可能性がある。
ヨウムにおいて突出しているのは多くの言葉を簡単に覚え、声色も含めてはっきりと発音できることと、種全体のうちおしゃべりできる個体の割合である。ただ環境が変わると全く話さなくなることが多い。既におしゃべりしている個体を購入しても飼育してからしばらくは全くおしゃべりしない可能性もある。この期間は時として一年近くに及ぶこともある。
言葉を話し出すまでの期間も比較的長く、生後一年前後に集中するようである。それまではあまり話し出しそうなそぶりも見せず、いきなり話し出すこともあるので、なかなか話そうとしないからといって焦ることはない。一旦話し出すと次から次へと勝手に覚えていくことが多い。言葉だけでなく、アラーム、動物の鳴き声、せきやくしゃみ、おならの音などあまりありがたくないものまで覚えてしまうから要注意である。がんばって教えようとした言葉をなかなか覚えないくせに、一回しか聞いたことのない言葉でもすぐ覚えることもある。
大型インコ、オウムを飼育する際、ネックとなってくるのは声の大きさ、うるささであるが、この点においてもヨウムは優秀で比較的静かとされている。しかし、過度な期待は禁物である。確かに最大音量は他の同じ体格の種に比べ静かであろうが、それでも成人男子が大声で叫ぶ程度の音量はあるのである。種として朝夕決まった時間に大声を上げる雄たけびという習性はないというだけである。また他種に比べて鳴く頻度は多いのでひたすらしゃべったり鳴いたりする個体が多い。当然アパートでも安心して飼えるわけではない。個体差が大きいので、購入する際によくその性格を見極めよう。
性格は神経質で臆病な個体が多い。そのくせさびしがり屋でもある。また一人にしか懐かないことが多い。それゆえしばしば噛み癖、毛引きという問題に発展する。噛み癖は臆病ゆえ、防衛のためのことが多く、積極的に攻撃することは少ない。嫌なことをされたり、知らない人物に対して噛むという感じである。もちろん例外はあるが。毛引きも割りと起こりやすく、環境の変化には弱い。脂粉もコッカトゥーほどではないがかなり多いほうであり、喘息、アレルギー持ちの方は飼育を避けたほうがよい。
比較的ネガティブな点ばかり挙げてしまったが、それでも平均的なコンパニオン性はかなり優秀である。個体差が大きいので、どういった個体を選ぶかに全てはかかっているといってもよい。また雛での落鳥率が高いので、一人餌になったもの、できれば一冬越したものを選ぶとよい。性格が出てくるのもこの頃なので、性格を見極める意味でもそのほうが良い。
特にヨウムは神経質で臆病なことがネックとなってくるので、物怖じしない好奇心旺盛な個体を飼えればベストである。生後半年を過ぎても人見知りせず誰の手にも乗る子、どこを触られても嫌がらない子は資質が良い(残念ながらそんなにいない)。お店の看板鳥になっていて誰にも触らせる子、誰の前でもおしゃべりする子はある程度年齢を経ていてもお勧めである。たいていのヨウムはどんなにおしゃべりでも見知らぬ人がくるとお地蔵さんのように固まって静かになることが多いからである。
ヨウムは8,9割おしゃべりを覚えるが、中には全く覚えないものもいるようである。そうなってもちゃんとかわいがってあげれるか飼育する前によく考えていただきたい(あまりえらそうに人のことは言えないのだが)。
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2008/01/18/Fri
ここではアフリカ原産の中・大型インコをとりあげる。コザクラインコ・ボタンインコ(ラブバード)もアフリカ原産ではあるが、別項でとりあげることにする。
かの有名な、おしゃべり能力と知性で知られるヨウムもこの仲間である。他に最近人気の上昇しているハネナガインコ属も含まれる。ハネナガインコ属でもっとも有名で手に入りやすいのはネズミガシラハネナガインコ(通称セネガルパロット)である。あと、珍しいものとしてはマダガスカル特有のクロインコ、コクロインコ(別名コウスズミインコ)などがいる。
いまのところこの仲間は比較的数が多く、ワシントン条約でサイテスⅠになっているものは少ない。しかし、ペット用に乱獲もされているし、国家情勢的になかなか密漁を完全に取り締まることが困難な地域なので予断を許さない状況である。特にオオハネナガインコ、クロインコ、コクロインコは生息数があまりないのではないかと思われる。オオハネナガインコについては2003年にワシントン条約でサイテスⅠにノミネートされていたが、議決されなかった経緯がある。クロインコ、コクロインコも生息地域が限られており、外的要因の変化で容易に生息数が激減する可能性がある。
この仲間全般的な特徴として、賢く、神経質な人見知りしやすい種が多いように感じられる。だが、時間をかければ人馴れはよく、一旦馴れればかなり優秀なコンパニオンバードとなる。動きはのそのそしており、ともすれば鈍くさくも感じる。おしゃべり能力はトップレベルのヨウムをはじめ、千差万別ではあるが、平均的には高いほうである。おしゃべりをはじめた場合はその知性とあいまって会話のレベルに達することもある。これはヨウムでは有名だが、その他の種も可能性が充分ある。
鳴き声では平均すれば他の仲間より静かであり、コッカトゥーの仲間のように朝、夕方に雄たけびをあげるものは少ない。そのためアパートでも飼育可能といって薦められることもある。しかし鳴く頻度はそれなりに多く、声が小さいといってもあくまで他の仲間に比べてということであるから、騒音が問題にならないとは限らない。飼い主によくなつくため、しばしば呼び鳴きをするし、それはかなりうるさいことが多い。しつけも不可能でないがかなり困難である。
ちなみにコッカトゥーの仲間やマコウなどの雄たけびは下手すると2,3キロ四方に響き渡る轟音も出せるわけで、それと比較して静かといっても過度の期待をしてはいけない。もちろん、本当に静かでほとんど鳴かない個体もいるので、購入時の見極めが肝心である。
かの有名な、おしゃべり能力と知性で知られるヨウムもこの仲間である。他に最近人気の上昇しているハネナガインコ属も含まれる。ハネナガインコ属でもっとも有名で手に入りやすいのはネズミガシラハネナガインコ(通称セネガルパロット)である。あと、珍しいものとしてはマダガスカル特有のクロインコ、コクロインコ(別名コウスズミインコ)などがいる。
いまのところこの仲間は比較的数が多く、ワシントン条約でサイテスⅠになっているものは少ない。しかし、ペット用に乱獲もされているし、国家情勢的になかなか密漁を完全に取り締まることが困難な地域なので予断を許さない状況である。特にオオハネナガインコ、クロインコ、コクロインコは生息数があまりないのではないかと思われる。オオハネナガインコについては2003年にワシントン条約でサイテスⅠにノミネートされていたが、議決されなかった経緯がある。クロインコ、コクロインコも生息地域が限られており、外的要因の変化で容易に生息数が激減する可能性がある。
この仲間全般的な特徴として、賢く、神経質な人見知りしやすい種が多いように感じられる。だが、時間をかければ人馴れはよく、一旦馴れればかなり優秀なコンパニオンバードとなる。動きはのそのそしており、ともすれば鈍くさくも感じる。おしゃべり能力はトップレベルのヨウムをはじめ、千差万別ではあるが、平均的には高いほうである。おしゃべりをはじめた場合はその知性とあいまって会話のレベルに達することもある。これはヨウムでは有名だが、その他の種も可能性が充分ある。
鳴き声では平均すれば他の仲間より静かであり、コッカトゥーの仲間のように朝、夕方に雄たけびをあげるものは少ない。そのためアパートでも飼育可能といって薦められることもある。しかし鳴く頻度はそれなりに多く、声が小さいといってもあくまで他の仲間に比べてということであるから、騒音が問題にならないとは限らない。飼い主によくなつくため、しばしば呼び鳴きをするし、それはかなりうるさいことが多い。しつけも不可能でないがかなり困難である。
ちなみにコッカトゥーの仲間やマコウなどの雄たけびは下手すると2,3キロ四方に響き渡る轟音も出せるわけで、それと比較して静かといっても過度の期待をしてはいけない。もちろん、本当に静かでほとんど鳴かない個体もいるので、購入時の見極めが肝心である。
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